舟窪勇さんが営む「うるしの杜 工房舟窪」は、大正浪漫調の町並みが残る七日町にあります。この工房は舟窪さんの父親の代から始まり、舟窪さんは2代目になります。
「私は長男だったので、家業を継ぐという感覚で自然に会津漆器の道に入りました。当時は、家業を継ぐのが当然という時代だったんですね。」
そう話す舟窪さんは、中学卒業と同時に父親のもとに弟子入りして修行を始めました。兄弟子に面倒を見てもらいながら技術を習得し、一方では取引や経営などの実務を父親から引き継いでいったそうです。
「基本的に4年間は修行をして、その期間が終われば職人という身分になるのですが、私の場合は4年過ぎても師である父親がすぐそこにいるわけですから、修行が終わったという感覚がなかったですね。(笑)」
舟窪さんは自身の修行時代をそう振り返ります。
「ただやっぱり、どんなことをやるにしても、10年くらいはやってみないと自分のものになりませんね。筆を全部使いこなすのにも10年は必要です。」
こう語る舟窪さんの言葉には、長年会津漆器に携わり、作品を作り続けてきた職人ならではの重みがあります。
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