会津若松市旭町で「儀同漆器工房」を営む儀同哲夫さんは、平成19年度全国伝統工芸品公募展において最高賞である「内閣総理大臣賞」を受賞、さらにその他の工芸展でも数々の賞を受賞という輝かしい経歴を持つ、会津漆器の顔とも言うべき塗り師です。

 儀同さんは漆器の道に入った経緯をこう話します。「小学校の低学年の頃から、家業を継ぐようにと言われてきて、その頃から家の仕事も手伝っていたから、特に抵抗を感じることもなくごく自然に家業を継いだんです。」

 祖父の代から数えて3代目となる儀同さんは、小学生の頃から乾燥、袋詰め、箱詰めなど、子どもにもできる仕事を手伝っていました。
 その頃は子供も仕事の手伝いをするのが当たり前の時代で、手伝いが終わるまでは遊びに行けなかったそうです。

 福島県立工業学校の漆工科を卒業後、儀同さんは正式に家業を継ぎ、即戦力として働くようになりました。
 既に学校で基本となる技術は学んでいたので、実践的な部分を父親に教わりながら仕事を進めていったそうです。