会津若松市一箕町で「ほそや工房」を営む細谷誠さんは、塗りだけではなく、自身の工房で木地まで作ってしまうという珍しいスタイルの職人です。枠にとらわれず、良いものや新しいものをどんどん取り入れていく細谷さんは、商品でも道具でも、「ないものは作ってしまおう」という創作魂をもったアイディアマンでもあります。
「もともとは漆器ではなく、和菓子の職人になろうと思っていたんです。」
現在ほそや工房の3代目として日々努力を重ねる細谷さんは、一旦は和菓子の店に勤め、しばらくしてから家に戻って仕事を手伝うようになったそうです。
家の仕事を手伝いはじめたばかりの頃、細谷さんは当時出たばかりの技術だった漆の吹き付け(スプレー塗装)に興味を覚えました。手塗り一辺倒のスタイルに限界を感じ始めていた細谷さんは、先駆的に吹き付けを取り入れている会社に6年間勤め、高度な吹き付けの技術を持ち帰ったのです。
「吹き付けの技術はどんどんレベルが上がってきて、ものによっては手塗りよりも仕上がりがきれいになります。例えば面を均一に塗ったりという場合、手塗りでは大変ですが吹き付けだときれいにできるんです。」
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